若いひととヨガをする②自然を肌で感じたい

佐久市のジリの木広場という場所で、
通信制高校の皆さんと一緒にヨガをさせていただく
機会がありました。

企画されたのは、若い養護の先生とのことで。
「コロナ禍でなかなか外にも出づらく、
通信制なので週1ほどしか学校にもこない。
自然の中で解放してあげたい」
との想いが眩しく、(まだお若い先生のように見受けられました)
喜んでうかがったのでした。

生徒さんたちは、ヨガをする前に、お馬さんにも
触れ合っていて。
生徒さんのひとりにどうだった?と聞いたら
「かっこよかったです!」との答えが。
わたしもそれを聞いて見に行きました。

本当にカッコいい

この肋骨。骨盤。美しい4本の足。
大きさにも圧倒されてしまいました。
この企画をされた先生の思いがわかるような気がしたのでした。

そして、ヨガの時間の話です。
写真は撮り忘れてしまったのですが、
隣には池があって、
大きな魚(鯉と決めつけてたけど本当に鯉なのか)
が跳ね上がる音がひんぱんに聞こえ、
ふかふかの苔に覆われた地面には
ときどきカエルがやってきて、
空にはトンボなどの虫がとび、風が吹き、
木々が揺れ、太陽が現れたり消えたりする。


そんな場所で、男女5人の生徒さんたちと。
先生方、おふたりと。
英語の先生のお力も借りて、イントロダクションを進めました。
セルフケアってなんだろう?
子どもでもなく、でも大人と言うにはあどけない
若々しい命に、まっすぐ対峙します。

いちばん伝えたかったのは「自分を大切にしてあげること」

です。言葉で言うのは簡単。
からだで理解してほしい。
そしてそれには、何としてもこの自然が
必要だったのでした(お天気にも感謝…!)。

今、起こっていることに注意を向けて。
風が吹き、それが身体の熱をとってくれること
鯉が?(笑)はねる音、
池の中で生きている生き物がいること、
うつ伏せになった地面の中に
ミミズやモグラや、生きているものがいること、
苔を間近で見たらどんな感じがする?
太陽が隠れると冷え、現れると暑くなる
それを感じている自分
大地からたくましく生えている木々、
風に揺れる枝葉、
枝をわたっていく小鳥たち、
そして、それを見ているわたしが、生きているということ。
呼吸しているということ。

終わったあとに、多くの生徒さんが身体が軽いと
教えてくれました。

笑顔ももらえました^^嬉しい!!

アンケートをとりました。「直後の感想を一言で」

・とてもリラックスできました
・身体が軽くなった
・すっきりしました。身も心も
・爽やか
・とても気もちが良く、すっきりした

全部は紹介できませんが、他にもいくつか紹介させてください。

日常で生かせそうなこと

・改めて「自然」はとても心がやすらぐということを思ったので、自然にふれる機会を増やしていきたいです。

・1人でゆっくりできる時間ができたら、外に出て自分の肌で自然を感じて、今まで以上に外で体を動かしていきたいと思いました。

涙。
心がやすらぐという言葉から伝わってきます。
”自分の肌で”自然を感じて。
そこが本当に大事なことですよね。
生きているこの「肌」で感じること。

一番印象に残ったこと

・日頃の生活ではやらないような体の使い方をしたり、自然の中で目をつぶって音やにおいを感じたことで、日々、生活している中にこんなにもたくさんの音やにおいがあることを感じられたし、たくさんの風景を見ることができたこと。

・初めて自然の中でヨガをして、鳥のさえずりや、虫の音などを聴きながらできて、気持ちが良くなった

・骨ばん(?)伸ばしている時が痛気持ちよかった。

そう、本当は身の回りにたくさんの音や匂いや
風景があるんだけど、普段は見てないんですよね。
感じていないんですよね。
見るために、感じるために、止まる時間。
この豊かさを共有できてうれしい!
そして骨盤!(笑)
骨盤に気づいてくれてありがとう。
からだの真ん中の大きな骨です。
そこから命は生まれてくるんだよ。

全体の感想

・太陽の日差しがでてきて暑くなってきたけどすずしい風が吹いてきたのでとても気持ちよかったです。こいがはねてる音が何回もあってそっちに意識がいきそうになった。

・初めて行うヨガで、もっとキツイのかなと思っていたけれど、キツイという感情より、自然の中で体を動かすことで、外で体を動かすことがこんなに楽しいことなんだと改めて実感できた。

・自然の中でヨガをすることを体験することができて、良かったです。心身をリフレッシュすることができたので、またやってみたいと思いました。

鯉がはねている、いまこの瞬間に気づくこと。
意識はいつも、派手なことに気を取られるけれど
それが鯉のはねる音!なんて豊かなんでしょう。
何度も言うけど鯉かは分かりませんが。

キツイという感情 < 自然のなかでからだを動かす楽しさ
豊かな表現に、ハッとしました。

そして、皆さんの感想からは、言葉に表せない何かも
たくさん含まれていることを感じました。

直接会わないと、それは感じられないから
こうして目と目を合わせて話ができて、
一緒に身体を動かせたことに、一緒に「今この瞬間」に立ち会えたことに
心から感謝したいです。

本当にありがとうございました。


ときどきわたしも、
人生に圧倒されて言葉を失ってしまうけれど
こうしてハートで語る時間をもらうことで、
そしてそれを柔らかい感受性で受け取ってもらえることで、
また力が湧いてくるのを感じます。

それが若いひとたちのパワーだと思うのです。
今回、強迫神経症を患う21歳の男性とのヨガと、
通信制高校の生徒さんたちとのヨガの話をしましたが、
精一杯こころを開いて対峙して、
そして受け取ってもらえたことは
わたしの力になります。
循環していきます。
そのひとりひとりの力を、おさえつけない世の中でありますように。

素朴なひとりの人間として、祈ることしかできないけど、
祈っています。


読んでくださってありがとうございました。